データで見る日本酒

当サイトに登録している7,623件の日本酒を集計しました。 個々の銘柄を眺めていても見えてこない、全体の傾向を数字で確かめます。

登録銘柄
7,623件
酒蔵
893蔵
都道府県
47
平均日本酒度
+2.28
平均酸度
1.58
平均精米歩合
55.2%
平均アルコール
15.55%

日本酒は「辛口」に偏っている

日本酒度は水を0として、糖が少ないほどプラスに振れます。分布を見ると、想像以上に一方に寄っています。

  • −3.5以下403件(5.5%)
  • −3.4〜−1.5253件(3.5%)
  • −1.4〜+1.41082件(14.8%)
  • +1.5〜+3.43424件(46.9%)
  • +3.5〜+5.91568件(21.5%)
  • +6.0以上573件(7.8%)
+1.5以上の帯だけで全体の約76%を占めます。平均も+2.28です。 つまり店で「辛口をください」と伝えても、母集団のほとんどが該当してしまう。 この頼み方があまり機能しないのは、そもそも日本酒の大半が数値上は辛口だからです。 甘口を探すなら「日本酒度がマイナスのもの」と言ったほうが確実に伝わります。
※このグラフでの「+◯◯」は日本酒度の階級です。上の76%は 「+1.5以上の階級の合計」で、中口(−1.4〜+1.4)を含みません。 「日本酒度が0より大きい銘柄の割合」という別の数え方だと88.1%、 マイナスの銘柄は11%になります。

いちばん辛口な県は、新潟ではない

県ごとに日本酒度を平均しました(40件以上登録がある県に限定)。

  • 和歌山3.65(74件)
  • 香川3.38(40件)
  • 高知3.36(183件)
  • 島根3.28(99件)
  • 宮城3.07(190件)
  • 茨城2.79(140件)
  • 石川2.78(162件)
  • 静岡2.77(164件)
  • 滋賀2.76(192件)
  • 新潟2.74(700件)
淡麗辛口の代名詞とされる新潟は、この表では10位にとどまります。 トップは和歌山・香川・高知といった、比較的知名度で語られにくい県でした。 高知が辛口なのはカツオを中心とした食文化と結びついた通説どおりですが、新潟のイメージは「辛口」よりも「淡麗(軽さ)」の側にあるのかもしれません。 産地の傾向については東日本編でも触れています。

逆に、甘口寄りの県

同じ条件で、日本酒度が低い順に並べました。

  • 徳島0.02(48件)
  • 大分0.97(63件)
  • 神奈川1.10(91件)
  • 千葉1.23(144件)
  • 奈良1.44(191件)
  • 秋田1.46(263件)
  • 長崎1.56(55件)
  • 埼玉1.70(97件)
  • 京都1.70(201件)
  • 三重1.84(143件)
四国の徳島と、九州の大分が上位に来ました。 九州の甘口傾向は、甘い醤油の食文化と結びつけて語られることが多い部分です。 一方で徳島は四国で、同じ説明は当てはまりません。地域でひとくくりにできない結果です。 関東の千葉・神奈川が入っているのも意外なところでした。

米はどこまで磨かれているか

精米歩合は削ったあとに残った割合。数字が小さいほどよく磨いています。

  • 40%以下974件(13.4%)
  • 41〜50%1532件(21.1%)
  • 51〜60%3067件(42.3%)
  • 61〜70%1610件(22.2%)
  • 71%以上71件(1.0%)
51〜60%の帯に最も集中しています。 吟醸を名乗れる境界が60%以下なので、そこを狙った設計が多いということでしょう。 さらに50%以下、つまり大吟醸を名乗れる水準が全体の35%を占めます。 高精白の酒は、もはや特別なものではなくなっています。

よく磨く県

精米歩合の平均が低い(=よく磨いている)県の順です。

  • 福井51.8%(142件)
  • 山形52.3%(465件)
  • 宮城53.4%(198件)
  • 茨城53.4%(133件)
  • 山口53.7%(123件)
  • 愛媛53.9%(168件)
  • 福岡53.9%(108件)
  • 佐賀54.0%(123件)
  • 富山54.1%(90件)
  • 栃木54.2%(221件)
福井と山形が上位に並びました。山形は吟醸造りに県ぐるみで取り組んできた歴史があり、 数字にもそれが表れています。

酸度の分布

酸度は味の輪郭を決める要素。高いほど締まった印象になります。

  • 1.2未満58件(0.8%)
  • 1.2〜1.41678件(22.3%)
  • 1.4〜1.62615件(34.8%)
  • 1.6〜1.81680件(22.3%)
  • 1.8以上1494件(19.9%)
平均は1.58。同じ日本酒度でも酸度が違えば体感はまるで変わります。 数値の読み方は日本酒度と酸度の読み方で詳しく説明しています。

造りの傾向

ラベルに現れる造りの言葉が、どれくらいの割合で使われているか。

  • 生(生酒など)1448件
  • 原酒1269件
  • 無濾過667件
  • にごり300件
  • 山廃204件
  • 生酛183件
「生」と「原酒」が突出しています。フレッシュさと味の濃さを求める流れが、 そのまま数字に出ている。一方、手間のかかる生酛・山廃は限られた数にとどまります。 用語の意味はラベルの読み方にまとめました。

登録数の多い産地

当サイトが把握している銘柄数の上位です。

  • 新潟746件
  • 長野531件
  • 山形478件
  • 福島385件
  • 秋田274件
  • 兵庫265件
  • 栃木226件
  • 京都225件
  • 滋賀204件
  • 宮城202件
  • 奈良202件
  • 広島195件
  • 岐阜189件
  • 高知184件
  • 愛媛180件
新潟が突出し、長野・山形が続きます。これは流通量ではなく、 情報を公開している銘柄の数である点にご注意ください。 とはいえ、産地としての層の厚さはある程度反映されていると思います。

種類の内訳

  • 純米吟醸1231件(22.9%)
  • 純米大吟醸1185件(22.0%)
  • 純米酒980件(18.2%)
  • 特別純米467件(8.7%)
  • 大吟醸347件(6.5%)
  • 普通酒326件(6.1%)
  • 本醸造196件(3.6%)
  • 純米生原酒165件(3.1%)
  • 純米吟醸生137件(2.5%)
  • 吟醸酒128件(2.4%)
  • 大吟醸酒119件(2.2%)
  • 特別本醸造95件(1.8%)

この集計は当サイトのデータベースに基づくもので、日本酒の全体像を統計的に代表するものではありません。 スペックが公開されている銘柄に偏りがある点はご了承ください。 数字は銘柄が追加されるたびに自動で更新されます。

気になる傾向が見つかったら、銘柄検索や比較機能で実際の銘柄を確かめてみてください。